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サロンドマリコの方法論:「読書領域の朗読」入門テキスト



サロンドマリコでは、『読書領域の朗読』を、「語り手」の体験と同じ体験を試みる体験行為と定義しています。(認知や思考に伴って声は自然に出ます。声を意識的に出して読む表現行為とは異なります)


朗読することで、試行錯誤しながら少しずつ「語り手」に近づいていくーー小さな発見を積み重ねる悦びは格別です。


「語り手に近づいていく」とは、「虚構の作品世界がだんだん明確になっていく」ことでもあります。


語り手に寄り添って虚構世界を歩けるようになったとき、私たちは、まさに、虚構世界を生きているのでしょう。


さあ、語り手に近づいていくプロセスを、ご一緒しましょう♪



■ あらすじをつかむ


いつものように読み進めて、あらすじを理解します。

「こんな作品世界なんだな〜」とふわっとつかめたところで、朗読(語り手を追体験する行為)が本格的にスタートする感覚です。



■ 仮説を立てる①:文章を手がかりにして、脳内に、虚構世界を立ち上げる


私たちは、文字情報を「目」からインプットします。


最初に目を通すときには、どちらかというと左脳(言語脳)優位でしょうか。情報を処理していく感じ。


再読以降は、右脳(イメージ脳)にもしっかり活躍してもらいましょう。


印象的な言葉は、記憶に残っている「かつて体験したワンシーン」と繋がることが多いかもしれません。


⚫︎ なにか見えてきましたか?色?形?もの?景色?それとも…

⚫︎ なにか聞こえますか?声?音楽?波の音?風の音?騒音?それとも…

⚫︎ 匂いを感じますか?どんな?

⚫︎ 冷たさを感じたり、暑さを感じたり、湿度を感じたり…どうですか?



■ 仮説を立てる②:脳内のイメージを、現実世界に二重映しにする


さて、脳内にどのような虚構世界が生まれたでしょうか?


虚構世界が立ち上がったら、次に、その世界を現実世界に二重映しに見て(感じて)みましょう。


もちろん、本当に見えたり聞こえたりするわけではありません。


二重映しに見てみようと思うだけで大丈夫。見えている気がする。聞こえている気がする。そんな感覚を持つだけでじゅうぶんです。



■ 仮説の深まり:立ち上げた虚構世界に身体を置いてみる


現実世界に二重映しにつくった虚構世界の中心にあるのが、自分の身体です。あらためて自分の「身体」を意識しましょう。



■ 検証する:自分の感覚に注目する


虚構世界に身を置いてみて、どんな感覚になりますか?


あらためて自分自身の五感を意識しましょう。感知が認知につながります。読書領域では、世界(事態)をどう認知しているかという身体の反応が言葉となります。


⚫︎ 唾液が出てきますか?唾をゴクリと飲み込みましたか?口の中がカラカラに乾いてきましたか?それとも…

⚫︎ 呼吸はゆるやかになりましたか?息が浅くなりますか?それとも…

⚫︎ 身体が緊張してこわばりますか?ふわっと緩みますか?そわそわしますか?ふわふわしますか?居心地はいいですか?それとも…

⚫︎ どんな言葉がどんなふうに生まれますか?



■ 言葉と脳と身体は直結しているから


世界(事態)を認知したあなたの身体の反応として、あなたから生まれた言葉は、語り手の言葉と同じでしたか?


もし同じなら、同じ虚構世界に行けたのかもしれませんね。ひとまず、そのまま歩みを進めても大丈夫。


言葉が違っていたら、脳内イメージを作り直してみましょう。仮説を立て直す、そんな感じです。


仮説と検証を繰り返すうちに、語り手と同じ言葉が生まれてきます。つまり、少しずつ語り手に近づくことができます。



■ 言葉についてくる音声を仲間に聞いてもらう


読書領域は、評価のある上演領域(表現の世界)とは違います。


音声は、評価してもらうために「出す」ものではなく、体験に伴い自然に「出る」もの。自分の虚構体験を共有してもらうための手段です。


新たな気づきや発見が、双方に生まれる豊かな場となることでしょう。



■ おわりに


もちろん一文だけでかまいません。

ここに書いたプロセスを、その一文に当てはめてやってみてくださいね。


試してみようとした、その瞬間から、朗読はもう始まっています。


慣れてくると、現実と虚構を二重映しにしながら読めるようになりますよ。でもね、焦らないこと。まずは、立ち止まることを身体で覚えましょう。身体は、虚構世界をたっぷり愉しんでいます(^^♪


 
 
 

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Salon de Marikoのロゴは、ハートの形をモチーフにしています。文学作品を味わう過程と時間を、朗読で、人と共にすることで、心(脳)が豊かに育つことを表しています。また「サロン」は、人の温かみのある上質な学びの時空間を表しています。

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