サロンドマリコの方法論:「読書領域の朗読」入門テキスト
- marikoroudoku
- 9 時間前
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サロンドマリコでは、『読書領域の朗読』を、「語り手」の体験と同じ体験を試みる体験行為と定義しています。(認知や思考に伴って声は自然に出ます。声を意識的に出して読む表現行為とは異なります)
朗読することで、試行錯誤しながら少しずつ「語り手」に近づいていくーー小さな発見を積み重ねる悦びは格別です。
「語り手に近づいていく」とは、「虚構の作品世界がだんだん明確になっていく」ことでもあります。
語り手に寄り添って虚構世界を歩けるようになったとき、私たちは、まさに、虚構世界を生きているのでしょう。
さあ、語り手に近づいていくプロセスを、ご一緒しましょう♪
■ あらすじをつかむ
いつものように読み進めて、あらすじを理解します。
「こんな作品世界なんだな〜」とふわっとつかめたところで、朗読(語り手を追体験する行為)が本格的にスタートする感覚です。
■ 仮説を立てる①:文章を手がかりにして、脳内に、虚構世界を立ち上げる
私たちは、文字情報を「目」からインプットします。
最初に目を通すときには、どちらかというと左脳(言語脳)優位でしょうか。情報を処理していく感じ。
再読以降は、右脳(イメージ脳)にもしっかり活躍してもらいましょう。
印象的な言葉は、記憶に残っている「かつて体験したワンシーン」と繋がることが多いかもしれません。
⚫︎ なにか見えてきましたか?色?形?もの?景色?それとも…
⚫︎ なにか聞こえますか?声?音楽?波の音?風の音?騒音?それとも…
⚫︎ 匂いを感じますか?どんな?
⚫︎ 冷たさを感じたり、暑さを感じたり、湿度を感じたり…どうですか?
■ 仮説を立てる②:脳内のイメージを、現実世界に二重映しにする
さて、脳内にどのような虚構世界が生まれたでしょうか?
虚構世界が立ち上がったら、次に、その世界を現実世界に二重映しに見て(感じて)みましょう。
もちろん、本当に見えたり聞こえたりするわけではありません。
二重映しに見てみようと思うだけで大丈夫。見えている気がする。聞こえている気がする。そんな感覚を持つだけでじゅうぶんです。
■ 仮説の深まり:立ち上げた虚構世界に身体を置いてみる
現実世界に二重映しにつくった虚構世界の中心にあるのが、自分の身体です。あらためて自分の「身体」を意識しましょう。
■ 検証する:自分の感覚に注目する
虚構世界に身を置いてみて、どんな感覚になりますか?
あらためて自分自身の五感を意識しましょう。感知が認知につながります。読書領域では、世界(事態)をどう認知しているかという身体の反応が言葉となります。
⚫︎ 唾液が出てきますか?唾をゴクリと飲み込みましたか?口の中がカラカラに乾いてきましたか?それとも…
⚫︎ 呼吸はゆるやかになりましたか?息が浅くなりますか?それとも…
⚫︎ 身体が緊張してこわばりますか?ふわっと緩みますか?そわそわしますか?ふわふわしますか?居心地はいいですか?それとも…
⚫︎ どんな言葉がどんなふうに生まれますか?
■ 言葉と脳と身体は直結しているから
世界(事態)を認知したあなたの身体の反応として、あなたから生まれた言葉は、語り手の言葉と同じでしたか?
もし同じなら、同じ虚構世界に行けたのかもしれませんね。ひとまず、そのまま歩みを進めても大丈夫。
言葉が違っていたら、脳内イメージを作り直してみましょう。仮説を立て直す、そんな感じです。
仮説と検証を繰り返すうちに、語り手と同じ言葉が生まれてきます。つまり、少しずつ語り手に近づくことができます。
■ 言葉についてくる音声を仲間に聞いてもらう
読書領域は、評価のある上演領域(表現の世界)とは違います。
音声は、評価してもらうために「出す」ものではなく、体験に伴い自然に「出る」もの。自分の虚構体験を共有してもらうための手段です。
新たな気づきや発見が、双方に生まれる豊かな場となることでしょう。
■ おわりに
もちろん一文だけでかまいません。
ここに書いたプロセスを、その一文に当てはめてやってみてくださいね。
試してみようとした、その瞬間から、朗読はもう始まっています。
慣れてくると、現実と虚構を二重映しにしながら読めるようになりますよ。でもね、焦らないこと。まずは、立ち止まることを身体で覚えましょう。身体は、虚構世界をたっぷり愉しんでいます(^^♪




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