

スタート地点に立ちましょう♪
私たちの朗読教室は、「表現する場」でも「表現を競う場」でもありません。文学作品の朗読は「表現」ではないので、優劣もなければ評価もないのです。 では、どんな場かというと… 「体験する場」であり、「それぞれの体験を持ち寄り、たのしく話し合いながら、皆で...
2025年7月29日


Yさまへのメール──朗読が育む「文学を受け取る力」
先日メールを整理していて、昨年(2024年)の夏にYさまにお送りしたメールを見つけました。いま読み返しても、『新しい朗読ー語り手の体験を生きる読書法』の核となる思いが詰まっていると感じます。皆さまにもご紹介しますね。 Yさま、メールをありがとうございます。うれしく拝読しました。 自分の経験に引き寄せて物事を考えるのは、私たち人間の常ですが、その経験を揺さぶり、視野を広げてくれるのが、小説や詩なのかもしれませんね。作品から、さまざまなことを学んでまいりましょう。 それにしても、虚構の世界をリアルに体験させてくれる『蜘蛛の糸』の語り手はお見事ですね!Yさまとご一緒に作品世界を体験できて、私もいつもワクワクしています。 より豊かな言語体系、より生きやすい価値観へと導いてくれるものを「文学」と呼ぶならば、その「文学」を受け取る力を育むのが「朗読」なのだと感じています。 「朗読は表現」という通念を見直して、「朗読を通して作品世界を体験」していきたいですね。そうすることで、文学作品を受け取る力がゆっくりと育ちます。そして、(言葉とともに
2025年7月25日


朗読を通して文学体験の悦びを味わいませんか♪
私たちが対象とする短編小説や詩は、声を与えることで完成する「台本」ではありません。その言葉たちは、すでに音声を内に宿しています。したがって、「音声を与えよう」とか「声で表現しよう」とかするのではなく、体験することに集中しましょう♪...
2025年7月12日


『新しい朗読ー語り手の体験を生きる読書法』7月末に完成予定♪その「あとがき」です(^^)
この本を最後までお読みくださったあなたに、心より感謝申し上げます。 『新しい朗読』は、長い年月をかけて、仲間たちとともに育んできた「読書のかたち」です。 本を「読む」という行為の根底には、語り手の体験を、自分の身体と五感と脳を使って追体験することができる、という可能性があり...
2025年6月26日


「わかっている」という誤解
私たちは、ときに、「わかったつもり」で作品について語ったり、感情を込めて読み上げたりしてはいないでしょうか。 『新しい朗読』は、「わかっている」という思い込みをそっとほぐしてくれる営みです。 私たちは朗読で、一つひとつの短編・掌編小説や詩を、 より深く理解すること...
2025年6月17日


朗読ってなんだろうと思ったことのある方へ…「創意工夫した音読」じゃない。朗読はもっとずっとたのしい♪
私はかつて、「朗読」とは、自分の解釈を反映させた読み上げ行為だと思っていました。けれど、いまならはっきり言えます。 本来の朗読は、もっと自由で、さらにたのしい営み です。 そもそも、日本の物語に「語り手」という概念が明確に登場したのは、実はそれほど古いことではありません。 たとえば『竹取物語』や『源氏物語』『平家物語』『南総里見八犬伝』などでは、語る主体が明示されておらず、物語は出来事や事件の連なりとして語られていました。だからこそ、琵琶法師や講談師のように、語り手の役割を朗読者が担うことも可能だったのです。 ところが明治時代になると、西洋小説の影響を受けて、日本文学にも「語り手」という存在を意識する動きが生まれます。坪内逍遥は『小説神髄』でその理論的枠組みを示し、二葉亭四迷は『浮雲』でその実践を試みました。 語り手は虚構世界に生きる独立した存在として描かれる ようになり、 小説の言葉も、「出来事を伝える道具」から「(語り手の)体験とともに生まれるもの」へと変化していきました。 これは朗読にとって、大きな転換点でした。語り手が独立した以上、読み手
2025年5月21日


体験の数だけ音声は生まれる
[体験の数だけ音声は生まれる] 「かなしみ」という言葉は、「悲しみ」「哀しみ」「愛しみ」「美しみ」などさまざまな漢字で表せると、批評家・若松英輔さんがテレビ番組で話していらっしゃいました。 若松さんのこのお話が、心に引っかかっていた記憶と繋がりました。...
2025年5月20日


語り手は現場主義② 山下明生作『はまべのいす』
[語り手は現場主義② 『はまべのいす』冒頭部分のレッスン風景] この日のレッスンでは、山下明生さんの作品に取り組みました。 以下は、『はまべのいす』の冒頭部分です。それぞれの文に番号を付けておきますね。語り手は、ハマさんと名付けましょうか。 ーーーーーーーーーーーーーーーー...
2025年5月18日


語り手は現場主義① なぜ虚構世界が必要なのか?
[語り手は現場主義① なぜ虚構世界が必要なのか?] なぜ、わざわざ虚構世界を創る必要があるのか?なぜ、語り手は「現場主義」なのか? ずいぶん前になりますが、『戦争を知らない世代に平和をどのように伝えていくのか』をテーマに谷川俊太郎さんが語るインタビュー記事を読んだとき、...
2025年5月17日


序文 ようやく最終稿(^^)
新しい朗読ー語り手の体験を生きる読書法ー 【序文】 かつて朗読は、声を出して物語を伝える行為とされ、多くの人が「朗読=音声表現」と捉えてきました。ここであえて過去形を用いたのは、その時代背景を理解することで、現代における新たなアプローチの意義が浮き彫りになると考えたからです...
2025年3月20日


序文と第一章〜第六章の後の付録です♪(推敲中)
『新しい朗読ー語り手の体験を生きる読書法』を第六章まで書き終えて、たのしく推敲をしていて…「あ!朗読会についても皆さまと共有したい」と思いました。それで、付録を書きました。(ふだんの口調にもどってます♪) どうぞお読みになってください(^^♪ 【付録 朗読会について】...
2025年3月15日


新しい朗読ー語り手の体験を生きる読書法ー 序文
『新しい朗読ー語り手の体験を生きる読書法』と題して文章を書いています(^^♪ 全六章をひとまず書き終わり、いま推敲中です(本になるかな〜♡)。序文、よろしければお読みください(^^) 【序文】 かつて朗読は、声を出して読む行為であり、声による伝達と表現の手段だった。...
2025年2月26日


朗読の本質
朗読という行為は、明治時代に一度死にました。そして、 生まれ変わった状態で、今ここに存在しています。 かつての朗読、つまり明治時代に死んだ朗読は、文学作品を声を出して読む行為であり、聴き手に伝えるための表現でした。しかし、小説の誕生によって文学作品そのものが変化し、朗読はそ...
2025年2月16日


朗読しましょ♪
朗読 を、(詩や小説を語り進める)語り手の体験と同じ体験を 自分の身体を使って 試みる行為だととらえてみましょう。目指すゴールなどありませんよ。ただただ学ぶことを愉しめばいいんです。 言葉を手がかりに体験を見つけて、他者の体験を(自分の身体を使って)試みる 朗読という読書...
2025年1月30日


台本にするの、やめてね☆
小説や詩は、すでに 完成した作品 です。わたしたちが音声を与えることによって完成する、いわゆる「音声表現の台本」ではありません。音声を与えようとか、声で表現しようとかするのではなく、文学体験ができるといいですね(^^) ところで。AIによる「朗読家」の概要をご存知でしょうか。現時点では以下のようにまとめられています↓ 【朗読家は、詩歌や文章などの作品を読み上げ、鑑賞や批評を行う人のことを指します。朗読には、読み手の解釈や感情が加味されることで、聴き手の五感を刺激し、新たな想像の世界を創り出す魅力があります。…】 なるほどと思いますか?誤解が生まれないでしょうか。わたしは、「読み上げ」るという言い回しから、文字を見ている姿を思い浮かべてしまいます。朗読家は、文字を見てはいません。文字の向こうに作品世界を見ています。 語り手と同じものを見ようとしています。 朗読家は、小説や詩の言葉が促すように「文学体験」をしているのです。 音声は、体験とともに生まれる言葉についてきています。 文字を読み上げているのでもなければ、言葉をどのように表現しようかと考えて声
2025年1月21日


朗読で文学体験しましょ(^^♪
朗読 は、わたしたちを 「文学体験」へと導いてくれる読書方法 です♪ 文学体験できたとき、すなわち、他者である「語り手」の体験を 他人事ではなく自分ごととして体験 できたとき、その作品は、もっともエネルギーを高めて、多くの学びをわたしたち読者に与えてくれるのでしょう(^^♪...
2025年1月14日


永瀬清子さんの「あけがたにくる人よ」- 5 -(対話バージョン)
Y:言葉を思い出そうとするのは、違うんですね。 M:もちろんです(^^) この詩の言葉たちは、ながこさんの体験とともに生まれています。だから、その体験を置き去りにするのはいただけませんね。 Y:なるほどよくわかります! 「文学作品の言葉は、体験とともにある」と教えていただき...
2024年11月30日


永瀬清子さんの「あけがたにくる人よ」- 4 -(対話バージョン)
M:前回は、「 朗読をしましょう。自分の身体を使って、ながこさんと同じ体験を試みましょう 」とお話しして、レッスンを終えましたね。 Y:はい。ながこさんを深く理解するためには、「頭で推察、身体で体験」と教わりました♪ M:よく覚えていてくださって、うれしいです(^^)...
2024年11月26日


永瀬清子さんの「あけがたにくる人よ」- 3 -(対話バージョン)
永瀬清子さんの名詩「あけがたにくる人よ」を読むブログの3回目です。百合子さんとのやり取りを続けますね。どうぞお付き合いくださいませ(^^) M:そう!ながこさんは、最後の連でも、「あけがたにくる人よ ててっぽっぽうの声のする方から」って語っていますね。それに続く語りはどうで...
2024年11月6日


永瀬清子さんの「あけがたにくる人よ」- 2 -(対話バージョン)
今回は百合子さんとともに、永瀬清子さんの詩「あけがたにくる人よ」の朗読に取り組みます。皆さまも、一緒にお話ししている感じでお読みくださると嬉しいです(^^) ☆。。☆☆。…。。☆☆☆…。…。 タイトル「あけがたにくる人よ」 (一連目) あけがたにくる人よ...
2024年11月5日
